最近、

最近、勉強会に行くとこんな言葉をよく聞く

”この歯は根管治療で100%治るといえないので、抜歯してインプラントにしましょう!!と患者さんに説明しました” ん~~ちょっと違和感を感じる。

”加えて、インプラントは虫歯になりませんから!!” これまたかなり違和感を感じる。

前者のほうは”じゃインプラントは100%もつの?”と聞きたいし、また、100%治らないような歯でも、そのような症例に対し全力で取り組むのが筋なんではないかと?まあ、保険治療ではどうしても時間的な、材料的な制約があるのも事実なんだが、それでもどうも腑に落ちないし、納得できない。

後者のほうは、やはり歯科という学問を軽んじている気がする。もちろんインプラントはチタンなので虫歯のように酸により溶けはしないが、細菌感染によりインプラント周囲炎にはなるでしょ?虫歯も歯が溶けるという事象ばかり目が行くが、これも立派な細菌感染症の一つである。ということで歯も虫歯という細菌感染症になるけど、インプラントも細菌感染症の”インプラント周囲炎”になるんじゃないかな~~(もちろん原因菌とかは違うけど)

まあ、こういう説明を聞くと”ただ、お金儲けしたいんじゃない??ホントにその歯抜かないといけないの?”という疑念がぬぐえない。そんなとこに限って、みょ~に、、、、、あとは自粛

CTとマイクロのコンビネーション その4

大学の同期の先生からの紹介でした。ある患者さんが症状がひかないので困っていると、、、(治療したのはまた別の先生で、患者さんから、相談をうけたらしい、)でなぜか、まわってきたと、  来る者は拒まず、ただ直すのみですね。

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なんとなく、むかって右のほうの上顎洞は曇ってます。CTでみてみるとシュナイダー膜の肥厚も見られます。CTからは確実に病巣はありますし、まあ、位置的にはMB2の存在も考慮しなければなりません。前医の先生はCTも撮影して奥の7が原因と診断されて、、まあ、大丈夫だからとクラウンをいれたとか、、、、、、

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クラウン(自費でした)を外してメタルコアも頬側根のみ外しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

2014_11_28_103331_0000_20141128_000で根管治療中、口蓋根には病巣がなかったことと、患者さんが大枚をはたいてクラウンを入れていて、また使いたそうだったので、口蓋のメタルコアは外してません。頬側第二根管を見つけて、ここを拡大、洗浄してお薬いれて症状が引くのをまちます。CTでみても、シュナイダー膜の肥厚が取れてますし、患者さんも症状が引いたとのことでした。遠心根は前医の先生がやや、拡大しすぎていたようなので、MTAで根充して終了です! 。症状もとれて、患者さんも満足していただきました。僕もこのような困難症例がきちんとなおせて自分のスキルアップを確認できた症例でした。

この症例も、CTでの診断=MB2の存在、マイクロスコープ下での治療=MB2の清掃・拡大 この2点がなければ決して治らない症例だったと思います。

インターステラー

インターステラー という映画を見に行った。特に理由はないのだが、監督が”ダークナイト”シリーズのクリストファー・ノーランだったのと、最近SF映画見たことないよなとか、思っていたので。(弟さんが脚本書くのね。天才兄弟すぎる。)

上映時間が3時間近くあるのが、少し不安だったが、結論からいうとすご~~く面白かった。3時間の時間も感じさせない中身の濃さで、最初あたりの”幽霊がおもちゃを壊す~~”みたいな下りの伏線回収等も、みごとだった。SFなんだけど、親子愛の描き方も感動ものでした。あ~今度は字幕で、4DXで見てみたい。福山のコロナでは”進撃の巨人”が4DXなのでインターステラーの4DX版はやってないのよね~~

スチールブック仕様 予約注文しました!!楽しみ!!

 

この後、4K-HDR版も追加購入してしまいました。

インターステラー <4K ULTRA HD&ブルーレイセット>(3枚組) [Blu-ray]

MTA

DSC_0203710.026MTAとは mineral trioxide aggregate の略であり、今現在では最も根管治療等に使用した場合に予後がいいと思われる、大変すばらしい材料です。
反面、非常に高価である、充填操作が困難、保険算定(覆髄はOK)ができないという欠点もあります。

この材料の登場により、今までは必ず抜歯となったパーフォレーションのリペアもできるので、特に歯の保存治療にはなくてはならない材料です。また、根管治療のみでは治らない場合、とくに逆根管充填には必須の材料です。パーフォレーションリペアや、逆根管充填の症例はまた、いずれ出します。

 

 

CTとマイクロのコンビネーション その3 MTA使用

嘘のように聞こえるホントの話なのですが、、

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 患者さんによると、この歯15年近く調子が悪かったらしいです。”これ以上どうにもならないので、次回、冠を入れます”、と宣言されて困って転医された様子です。パノラマでは一見、絶望的ですが、、、CTで見てみるとさらに、、、

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 CTでみると、更に絶望的な感じです。ただ、何故か根管充填はアンダーなのでなんとかなるのかな?と思い治療開始しました。ただし、十分にお話をさせていただいて、だめなら、諦めると、

で、マイクロで覗いてみると意外に何とかなりそうな感じが、よ〜く覗いてみると頬側根は先の方で2つに分かれているのがきちんと根管充填できなかった原因と推察されました。このあと、ラバーダムかけて、根管洗浄して貼薬すると、なぜか、症状は治まりました。”ダメ元”宣言してたのですが、なんとかなりました。

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このあと、それぞれの根管の形態に合わせて、根管充填法を選択しました。口蓋根はMTAで、頬側はCWCTでは困難そうだったのでNTコンデンサーで行いました。現在テンポラリーで様子見てます。

CTとマイクロのコンビネーション その2

今回もCTがなければ診断が困難で、マイクロがなければ治療できなかった症例です。

術前
術前

術前ですが、右上6番に違和感、咬合痛がありました。口蓋根には破折したポストも残っていましたが、これは難なく除去できました。根管も全部きれいにしたつもりなのですが、違和感が消えない、、ということでCT撮影を行いました。

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CTを撮影してみると、なんと、、パノラマやデンタルx線では不明瞭でしたが、明確な病巣が近心根にありました。しかも、近心頬側根が2根ありました。マイクロでもう一度確認し、なんとか、探しだして根管充填を行いました。

術中のCTでみると、上顎洞のシュナイダー膜の肥厚もなくなり、症状も消えました。

710.033710.032その後、根管充填を行いました、近心頬側第二根管はNTコンデンサーで、その他の根管はCWCTで行っています。

 

レジン充填 マイクロを使って、審美修復

マイクロ下でのレジン充填です。今回は特に審美的に行いました。

710.060コンポジットレジンも保険のものでもいいものがあり、2〜3色使用し、形態を整えます。

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マイクロ下で、歯肉圧排を行い、より完全なう蝕の除去をおこない、充填を行いました。

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場所によっては、隣在歯をプロテクトしたり、バックウオールの使用とかを行います。

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丸で囲んだところが、新しくレジン充填を行ったところです。(写真自体は一番上のものと変わりません。)

根管充填方法について その1

根管充填は側方加圧という方法がスタンダードなのですが、それだけではいろんなケースには対応できないと思われます。最終拡大が終わってから、その場で考えているので、うちのスタッフは準備が大変かも、

できるだけCWCTで根充するようにするんですけどね、

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CTとマイクロのコンビネーション その1

当院でもCTを導入しましたが、特にマイクロとのコンビネーションで、従来では解決困難な症例が直せるようになりました。

710.013 たぶん前の先生も頑張られたと思うのですが。 3か月ほど根管治療を行い、根管が見つからなかったので諦めて冠をいれたそうです。(諦めたわりには、自費治療なんですが…)違和感が消えないので転医されてうちにこられました。

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まずは、CTを撮影しました。パノラマやデンタルではそんなに問題はないように思われたのですが、CTから歯根断面を見てみると、4根管のうち2根管が未処置でした。もちろん前の先生も見逃したくて見逃したわけではないと思いますが、裸眼もしくは拡大鏡程度では見逃すのも当然です。

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マイクロを使用しても探索は困難でしたが、2回目の診察でファイルは通せました。実際の根管を除くと近心根はかなり探索されてたようですが、遠心根は探索されていませんでした。あらかじめCTを撮影しておいたので、このあと遠心根も無事みつけて、根管充填ができました。